予防歯科とは

日本人のお口はけっして褒められた状態ではありません

私も歯科医に成り立ての頃、高度な技術で治療を行うことが「患者さんの利益」であると思った頃もありました。

しかしながら種々のデータをみていくと、歯科医を増やし治療中心の医療にシフトした日本人の口腔は、予防先進国のスエーデンなどと比べると20倍の速度で歯を失い、なんと80才では半分の人が総義歯になっていくのです。

スエーデンではきちんと予防メインテナンスを受けた人は虫歯や歯周病で歯を失う事は稀なことデータでも証明されています。

「患者さんの利益」へ

患者さんは困りごとがあって歯科医院を訪れるのですが、良かれと思って私たちがすぐに歯を削って治療をすることが結果として「患者さんの利益」になっていないと世界に目をやることで気づきました。

つまり元を締めなきゃだめ!と言うことです。

どんなに治療をしても病気の勢いはとまらず、再発・治療の連続により結果として健康な口腔を得ることができなかった日本の歯科治療の歴史から予防を基礎とすることを言い続けているのです。

口腔の健康は自分自身のスキルアップが不可欠

予防歯科では専門家(歯科衛生士)による病気の原因のひとつである「バイオフィルム」という自分では取り除くことができない菌のすみかであるヌメリを定期的に取り除く事も大事ですが、一番大事なのは自分の身体のことお口のことを理解し、日々のセルフケア(ホームケア)をできる知識と腕を上げることです。

歯科医師・歯科衛生士は統計的に虫歯や歯周病で悩むことは少ないと言われていますが、それは「病気の本態」を理解しセルフケアの知識があるからです。

そのためには通常の病気同様、まずはしっかりと検査し調べ、その状態やリスクをご自身が知り、専門家の指導(健康教育)によりより良い生活習慣を身につけることです。

そのためには設備・環境ともそれが可能な施設でしっかりとした教育を受けた専任の歯科衛生士を備えて健康教育が落ち着いてできることが重要です。

つまり治療の片手間におざなりの指導を受けることでは真の口腔の健康を獲得できないのです。

エビデンス(根拠)に基づいた医療

予防は目に見える結果がでるまでには、時間と科学的な統計に基づいた評価が必要です。

私たちは世界中の論文を論文検索エンジンにより検索し、より根拠のしっかりした研究を学び、安全で成功率の高い予防法、治療法を選択します。

これは「エビデンス(根拠)に基づいた医療」と呼ばれていますが、この方法は歯科医療先進国である米国やスエーデンでは普通に行われていることです。

このことが確かな結果を生む医療と言えるでしょう。

一生涯歯を守れるお口の環境作り

予防に勝る治療はありません。いくらむし歯や歯周病の治療のみを行っても、お口の中にたくさんの菌が住み着いている状態では、また同じように再発してしまいます。

当院では、口腔内の環境改善を行った後でないと、歯を削る治療は行いません。口腔内の環境改善に携わるのは予防に特化した歯科衛生士です。当院には、歯科衛生士の指導による初期治療というステージが存在します。

予防のスペシャリストである歯科衛生士の徹底した処置や指導を受けることによって、一生涯歯を守れるお口の環境を作っていきましょう。

20本あればほとんどの食べ物を噛み砕くことができると言われていますが、数値だけをみれば65歳から日常生活に何かしら支障をきたしてしまう可能性があるということになります。歯を失う原因の90%は虫歯と歯周病と言われています。

それらの予防は今後しっかりと考えなければいけませんが一度歯を失ってしまったら外観と機能回復の治療が必要です。そしてそれ以上歯を失わないように考えなければなりません。